「防災グッズを買うならどこで買えばいい?」「ホームセンターと100均、通販はどう使い分ければいい?」
そんな疑問を持って調べている方に向けて、この記事では防災グッズを買える主な場所の特徴や、上手な選び方をわかりやすくまとめました。
近年は災害への備えの大切さがよく言われるようになり、防災グッズの種類もとても増えています。その一方で、「何からそろえればいいのか」「どこで買うとムダが少ないのか」が分かりにくいと感じる方も少なくありません。
この記事では、ホームセンター・100均・ドラッグストア・スーパー・家電量販店・アウトドアショップ・通販サイトなど、それぞれの特徴をていねいに比べながら、予算や家族構成に合わせたそろえ方を解説していきます。
「とりあえず最低限そろえたい」という方も、「しっかり備蓄したい」という方も、自分に合った買い方のイメージがしやすい内容を目指しています。
結論:防災グッズを買うならどこ?実店舗+通販の組み合わせがおすすめ
ざっくり結論|実物を見たいものは店舗、一気に揃えたいものは通販が便利
まず結論からお伝えすると、防災グッズを買うなら「実店舗」と「通販」の組み合わせを意識すると考えやすくなります。
例えば、次のようなイメージです。
- サイズ感・重さ・使い勝手を確認したいもの:ホームセンター・100均・ドラッグストア・家電量販店などの実店舗
- 防災リュックや防災セット、非常食のセットなど、まとまった商品:比較しやすい通販サイト
目的別のおすすめの買い方
- 「最低限を急いでそろえたい」…通販で防災セット(防災リュック)を1つ用意し、不足しているものをホームセンターやドラッグストアで買い足す
- 「中身を自分で選びたい」…ホームセンターや100均、ドラッグストアを回りながら、必要なものを少しずつそろえる
- 「家族全員分をしっかり備えたい」…通販で非常食セットや水をまとめて購入し、日用品はスーパーやドラッグストアでローリングストックしながら増やしていく
どこか1つの場所だけが良いというよりも、それぞれの良さを活かして組み合わせると、ムダが少なく・自分の生活に合った形で防災グッズをそろえやすくなります。
この記事で分かること
- 防災グッズを買える主な場所と、それぞれの特徴
- まずそろえたい基本の防災グッズと、優先度の考え方
- 一人暮らし・子どもがいる家庭・高齢の家族がいる家庭など、暮らし方に合わせた選び方
- 予算に合わせて、ムリなく少しずつそろえるコツ
防災グッズを買うならどこ?主な購入先とそれぞれの特徴
ホームセンター:防災コーナーが充実している店舗も多い
カインズ・コーナン・コメリなどのホームセンターでは、防災コーナーが設けられている店舗もあり、地震対策グッズから簡易トイレ、軍手、防災用ライト、保存水、非常食など、幅広いアイテムをまとめてチェックしやすいのが特徴です。
- メリット:実物を手に取りながら選べる/まとめ買いがしやすい/工具やアウトドア用品も一緒に見られる
- 注意点:店舗や地域によって品ぞろえに差がある/人気商品は防災シーズンに品切れになることもある
100円ショップ:小物や消耗品を低予算でそろえやすい
ダイソー・セリア・キャンドゥなどの100円ショップでも、防災グッズとして役立つアイテムがたくさん見つかります。非常用の簡易トイレ、笛、ポリ袋、防寒シート、紙皿・紙コップ、ビニール手袋など、細かいものを少しずつ買い足したいときに便利です。
- メリット:価格が分かりやすく、少額からスタートしやすい/「とりあえず必要な形」を整えやすい
- 注意点:ものによっては耐久性が異なるため、壊れると困るものは他の売り場も含めて検討すると安心
ドラッグストア・スーパー・コンビニ:食品・衛生用品の備えに便利
ドラッグストアやスーパー、コンビニは、水・飲料・レトルト食品・インスタント食品・お菓子・カイロ・マスク・消毒用品・絆創膏などの購入に向いています。ふだんの買い物のついでに、少しずつ多めに買っておくことで、自然と備蓄が増えていきます。
- メリット:日常の買い物と一緒にムリなく備えられる/好きな味・食べ慣れた食品を選べる
- 注意点:賞味期限の確認と、定期的な入れ替え(ローリングストック)を忘れないことが大切
家電量販店:ライトやバッテリーなど電気系のアイテムが充実
家電量販店では、懐中電灯、ランタン、ラジオ、モバイルバッテリー、乾電池などの電気関連の防災グッズが充実しています。手回し充電できるラジオや、多機能なライトなども選びやすい売り場です。
アウトドアショップ:在宅避難にも役立つキャンプ用品がそろう
アウトドアショップには、寝袋・マット・バーナー・クッカー・折りたたみテーブルなど、キャンプ用品としても防災用品としても使える道具が豊富です。停電時や在宅避難の場面で活躍するものが多く、ふだんのレジャーでも使える点が魅力です。
通販サイト・防災専門店:防災セット・非常食セットが選びやすい
楽天市場・Amazonなどの通販サイトや、防災専門店のオンラインショップでは、防災セット・防災リュック・非常食セット・保存水が種類豊富にそろっています。セット内容を一覧で確認しながら、価格・内容・レビューなどを比べやすいのが大きなメリットです。
- メリット:自宅にいながら多くの商品を比較できる/まとめ買いしやすい/重い荷物も配達してもらえる
- 注意点:お届けまでの日数や送料、在庫状況を必ず確認する/セット内容が自分や家族に合っているか見ながら選ぶ
まず何をそろえる?防災グッズの基本セットと優先度
命を守るために優先したい基本アイテム
防災グッズを考えるときは、まず「命を守るために優先したいもの」からそろえていくと考えやすくなります。例えば、次のようなアイテムです。
- 水:飲料や調理用として、数日分は備えておきたい
- 食料:レトルト食品・缶詰・カップ麺・乾パン・栄養補助食品など、調理が少なくても食べられるもの
- ライト・懐中電灯:停電時の明かりとして、家族の人数に合わせて用意
- 電池・モバイルバッテリー:ライトやラジオ・スマートフォンなどの電源確保に役立つ
- ラジオ:スマートフォンが使えない場面でも情報収集できる
公的機関などでは、食料や水は「最低でも数日分、できればもう少し余裕を持った備蓄を考える」という考え方が紹介されています。具体的な量は家族構成や住んでいる場所によって変わるため、自分の家庭に合わせて調整すると安心です。
持ち出し用の防災リュックに入れておきたいもの
避難が必要になったときにすぐ持ち出せるように、防災リュック(非常用持ち出し袋)を1つ作っておくと安心感につながります。中身の例としては、次のようなものがあります。
- 水・簡単に食べられる食品(ビスケット・ゼリー飲料など)
- 懐中電灯・予備電池・小型ラジオ
- 携帯トイレ・ポリ袋・ティッシュ・ウェットティッシュ
- 救急セット(絆創膏・消毒綿・常備薬など)
- 防寒シート・レインコート・タオル
- マスク・手袋・笛・小銭
- 携帯用の充電ケーブルやモバイルバッテリー
在宅避難を想定した備蓄品
必ずしも避難所に行くとは限らず、自宅で過ごしながら様子を見なければならない場合もあります。そのため、在宅避難を意識した備蓄も重要です。
- カセットコンロとボンベ
- ラップ・アルミホイル・キッチンペーパー
- 紙皿・紙コップ・割りばし・ポリ袋
- トイレットペーパー・生理用品・おむつなど日用品
- 洗濯用の洗剤・ゴミ袋など
家族構成によって必要になる追加グッズ
- 乳児・小さな子どもがいる家庭:ミルク・離乳食・おむつ・おしりふき・お気に入りのお菓子やおもちゃなど
- 高齢の家族がいる場合:常備薬の予備・お薬手帳のコピー・眼鏡・補聴器の電池など
- ペットがいる家庭:ペットフード・水・トイレ用品・キャリーケース・予備のリードなど
このように、「共通して必要なもの」+「家庭ごとに違うもの」を分けて考えると、何をどこで買うかが整理しやすくなります。
ホームセンター・100均・通販のメリット・デメリット比較
ざっくり比べたい人向け|比較表で見る違い
| 購入先 | 向いている人・買い方 | 主なメリット | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| ホームセンター | 実物を見ながらまとめて買いたい人 | 防災コーナーがある店舗も多く、品ぞろえが幅広い | 店舗ごとに扱い商品が異なる/時期によって在庫の増減がある |
| 100円ショップ | 小物や消耗品を低予算でそろえたい人 | 価格が分かりやすく、少しずつ買い足しやすい | 耐久性が必要なものは他の売り場も含めて検討した方が安心 |
| ドラッグストア・スーパー | 食品・日用品の備蓄を日常の買い物で増やしたい人 | 食べ慣れた食品を選べる/ローリングストックしやすい | 賞味期限・消費期限の管理が必要 |
| 通販サイト・防災専門店 | 防災セット・非常食セットをまとめて用意したい人 | 商品を比較しやすい/重い荷物も配送してもらえる | お届け日・送料・セット内容をよく確認しておく必要がある |
ホームセンターで買うときのポイント
ホームセンターでは、防災グッズがまとめて並んでいるコーナーがある場合もあり、「何が必要か」をイメージしやすい売り場になっていることがあります。
非常食・水・トイレ用品・工具・ガスボンベ・キャンプ用品など、幅広いジャンルを一度に見られるのが魅力です。
100均でそろえるときのポイント
100円ショップは、防災グッズの「数」をそろえたいときに役立ちます。家族分の笛やスリッパ、紙皿など、人数が多いほど必要になるアイテムは、100均を活用すると負担を抑えやすくなります。
一方で、壊れると困るライトや工具などは、ホームセンターや家電量販店の商品もチェックすると、選択肢が広がります。用途に合わせてバランスよく選ぶのがおすすめです。
通販で防災セット・防災リュックを選ぶときのポイント
通販で販売されている防災セット・防災リュックは、「とりあえず必要なものをひとまとめにしたい」ときに便利です。商品ページにはセット内容の一覧が載っていることが多いので、自分の家庭に合っているかどうかをチェックしながら選ぶことが大切です。
- 家族の人数に対して十分な量か
- アレルギーに配慮された食品かどうか
- 乳児や高齢者がいる場合、その人たちが使える内容か
- 賞味期限・使用期限がいつまでか
通販で必要なセットを購入しつつ、細かい日用品や好みの食品は近くのお店で補う、という組み合わせ方も現実的です。
ライフスタイル・家族構成別|防災グッズの選び方と買う場所のヒント
一人暮らしの場合:コンパクトさと持ち運びやすさを重視
- 防災リュックは1人で背負える重さかどうかを意識する
- 水・食料は、賞味期限を見ながら少しずつ買い足す(スーパー・コンビニが便利)
- 住まいが高層階の場合は、在宅避難も想定して、非常用トイレや簡易的な調理道具を備えておく
子どもがいる家庭:子ども目線で「使えるか・安心できるか」をチェック
- 子どもでも手に取りやすいライトや笛を、100均やおもちゃ売り場などで選ぶ
- お菓子やジュースなど、子どもがホッとできる食べ物をスーパーで少し多めに買っておく
- 避難時に迷子にならないよう、名前や連絡先を書いたカードも用意しておく
高齢の家族がいる場合:普段の生活に近い形で備える
- 普段飲んでいる常備薬を切らさないようにし、少し余裕をもってストックする
- 眼鏡・杖・補聴器など、日常生活に欠かせないものの予備や電池も考えておく
- 重い荷物を持ち運びにくい場合は、在宅避難を前提にした備蓄を重視し、通販や宅配サービスを活用する
ペットと一緒に暮らしている場合
- ペットフード・飲み水・トイレ用品・シートなどを、いつもより少し多めにストックする
- キャリーケースやケージ、予備のリードを用意しておく
- ペット同伴で利用できる避難先があるか、事前に自治体や公式情報で確認しておく
予算別|ムリなく防災グッズをそろえるコツ
0円〜少額から始める:家にあるものの確認+少しの買い足し
まずは、家にすでにあるものを見直すことから始めると、お金をかけずに備えの全体像が見えてきます。
- 懐中電灯・電池・カセットコンロ・レトルト食品などがどれくらいあるかチェック
- 足りないものをメモに書き出し、ドラッグストアやスーパー、100均で少しずつ買い足す
- 保存のきくお菓子やレトルト食品を1つ余分に買っておき、使ったら補充する
1万円前後で「ひとまず安心できる形」を目指す例
目安として、1万円前後の予算がとれる場合、次のような組み合わせをイメージする人もいます。
- 通販で基本的な防災セット・防災リュックを1つ購入
- スーパーやドラッグストアで、水・レトルト食品・カップ麺・お菓子などを数日分購入
- 100均で、紙皿・紙コップ・ラップ・ポリ袋・簡易トイレ・防寒シートなどを買い足す
細かい金額や量は家庭によって変わりますが、「リュック+食料・水+日用品」の3つを意識すると、バランスよくそろえやすくなります。
ローリングストックを活用して、ムダなく続ける
非常食だけを大量に買ってしまうと、気づいたときには賞味期限が過ぎていた、ということも起こりやすくなります。
そこで役立つのが、ふだん食べているものを少し多めに買っておき、使いながら補充する「ローリングストック」という考え方です。
- 水やレトルト食品、缶詰などを少し多めに買う
- ふだんの食事で使いながら、使った分だけ買い足す
- 半年〜1年に一度、備蓄棚を見直して古いものから消費する
この方法なら、特別な非常食だけに頼らず、日常の食品を活用しながら備えられるので、ムダを減らしやすくなります。
よくある疑問Q&A|「いつ買う?」「どれくらい備える?」
Q. 防災グッズは、いつ買うのがいい?
防災グッズは、思い立ったときが始めどきです。
9月1日の「防災の日」や、大きな地震・災害が報道されたタイミングで見直す人も多いですが、その時期は人気商品が品切れになることもあります。季節を問わず、少しずつ・無理のないペースでそろえていくのがおすすめです。
Q. どれくらいの量を備蓄すればいい?
水や食料などの備蓄量については、最低でも数日分、できればもう少し余裕を持って考えるという考え方が紹介されています。
ただし、実際にどれくらい用意するかは、住んでいる場所・住居のタイプ・家族構成・体調などによって変わります。すべてを一度にそろえようとせず、まずは数日分から始めて、少しずつ増やしていく方法も現実的です。
Q. 賞味期限や使用期限は、どう管理すればいい?
防災グッズをそろえたあとに大切なのが、定期的な見直しです。
- 半年〜1年に一度、「防災グッズ点検の日」を決めて、家族で確認する
- 食品は賞味期限が近いものから日常の食事に回し、新しいものを補充する
- 電池・モバイルバッテリー・薬・マスクなども合わせて点検する
Q. 買っただけで満足しないために、何をしておくといい?
- 防災リュックの置き場所を、家族全員で共有しておく
- 停電したときに手が届きやすい場所にライトを置く
- どの避難所に向かうか、最寄りの情報を自治体のホームページなどで確認しておく
防災グッズは「買って終わり」ではなく、どこに置くか・どう使うかをイメージしておくことが大切です。
まとめ|自分に合った「買う場所」と「そろえ方」でムリなく防災対策を
ここまで、「防災グッズを買うならどこ?」という疑問に対して、ホームセンター・100均・ドラッグストア・スーパー・家電量販店・アウトドアショップ・通販サイトなど、さまざまな購入先の特徴を見てきました。
- 実店舗…サイズ感や質感を確認しながら選びたいものに向いている
- 100均…小物や人数分そろえたいアイテムを低予算で準備しやすい
- ドラッグストア・スーパー…水や食品、日用品の備蓄に便利で、ローリングストックもしやすい
- 通販サイト・防災専門店…防災リュックや非常食セットを比較しながら選びやすく、重い荷物も配送してもらえる
どこか1つだけが正解というわけではなく、それぞれの良さを組み合わせて、自分や家族の生活スタイルに合った形で備えることが大切です。
防災グッズをそろえることは、不安な情報と向き合うことでもあるため、少し気が重く感じるかもしれません。ですが、「今日は水だけ」「今月は防災リュックを1つ」といったように、小さな一歩を積み重ねていくだけでも、いざというときの安心感は変わってきます。
なお、本記事の内容はあくまで一つの考え方・目安であり、すべてのご家庭に当てはまるとは限りません。
実際の備え方・購入方法については、お住まいの地域の情報やご家族の状況を踏まえたうえで、ご自身の判断で行動するようにしてください。

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